PROFILE
INTERVIEW
熊本県へ進出を決めた理由は?
2016年夏(設立前)に福岡でSNSを活用した販売促進セミナーを実施した際に、山都町の老舗酒蔵の担当者が参加していました。その方との出会いが熊本に訪問するきっかけとなりました。
老舗酒蔵の社長はじめ担当者の「デジタルが普及してない地域だからこそ、チャレンジする意味がある。デジタルで成功事例を作り全国の人から応援される取り組みをしていきたい。」という思いに心を動かされたのが、設立の動機です。
当時は、ADSL通信でしたが、短期的にインターネット通信網は広域となり通信速度も安定することを見据え、過疎地域、高齢化の地域でも働くことができることを実証したかった。過疎地域かつ山間部に会社を作り、チャレンジしながら働くことができることを全国に発信したいという思いがありました。
設立前は、県外企業として支援していこうと考えていましたが、地域の方々と交流していく中で、県外からの支援ではなく、現地に入り熊本の企業として経済活動を活発にしたいと考えるようになりました。
『デジタルによる新体験の創出』をミッションとして掲げ、2017年に「株式会社MARUKU」を設立しました。
進出してよかったこと、苦労したこと
よかったこと
スタートアップ事業を推進していきやすい環境があると感じています。地域課題が多くあり、地域共通の課題も多い。地域DX化を進めることで、事業の幅が広がり拡張できる可能性を秘めています。地方から全国や世界に事業拡張するためのヒントがあります。また、このような取組みを地方で行うことにより、その地域の話題性も強まります。話題になれば、地域の認知度も高まり、人とお金の流れが生まれ、地域の活性につながると考えています。進出した企業も地域もメリットがあるモデルを作っていくことは、経営者として継続的なモチベーションになります。
苦労したこと
設立当初から、熊本と接点があったわけではなく、無名のベンチャーとして始めたので、認知、信頼はなく、人材の確保に苦労しました。また、オフィス物件、住居物件の確保にも苦労しました。また、弊社本社のある地域は、冬の寒さが厳しい地域です。多くの地域住人の方々に支えていただき、冬を越すことができました。今となっては、創業期の良い思い出話になっています。
主な事業内容
これまでに取り組んできた事業
- Web制作のコンサルティング、制作、構築事業
- システム開発、ネットワーク構築事業
- デジタルコンテンツのコンサルティング、制作事業
- ソーシャルメディアマーケティング事業
- デジタル広告事業
- グラフィック、DTP、紙媒体事業
- 動画、映像等の配信に関する企画、制作事業
- 地方創生ICTサービス事業
- 企業誘致事業
今後の事業展開
上記事業を引続き取り組みながら、以下の事業に力を入れてきます。
自社サービス事業
- デジタルチェックインサービス「mawaru」
- デリバリーテイクアウトサービス「Asuno Meals」
- 地方DX推進事業
- 企業誘致事業
- その他スタートアップ事業
進出してからの印象
2017年に進出した当初と比べると、大きな変革の波が熊本に来ていると思います。弊社の取り組み実績を評価いただき、県外企業誘致、企業間連携も盛んになってきました。企業集積が進み、地方DXの流れも生まれています。弊社は自社サービス開発を進めながら、同時並行で熊本県への企業誘致「企業が企業を呼ぶ仕組み」を推進してきました。さらなるなる企業誘致促進及び地方DX化を進めていくことを目的に熊本県進出企業を中心にIT連携グループ「HALO」を発足しました。時代の流れとともに、イノベーションを地方で起こせる環境が整ったという印象です。
日ごろの活動で大切にしていることは?
日頃から戦略を大切にしています。戦略を策定する上で必要なことは、情報収集と行動することです。地方DX推進にあたり、インプットとアウトプットの量を担保しています。時流を予測しながら、準備しておくべき知識や人材、ステークホルダーなどを日頃から考えています。